通信くさぶえ 395号

くさぶえ農園の土づくり ②

 前号の堆肥の続きです。今お届けしている野菜を栽培している畑には、前に少し書いたように、昨年12月に堆肥をおよそ1.5トン入れました。春先はまだまだ寒くて地温も低く、今までのように春先に肥料を入れたのではうまく分解が進まずにいるのではないかと思います。そのため、分解が進んだところとあまり進まないところがあり、野菜の生育のムラとなって現われてきたと考えています。

 それが昨冬に堆肥を入れておいたおかげで、じっくりと土の中で分解、発酵が進み、春先に野菜が利用できる養分がたくさんある状態になっていき、野菜の生育が揃って、この天候の中でも伸びすぎずにかっちりと育ってきました。堆肥の効果を改めて実感しました。

 次は、有坂さんの平飼い養鶏の鶏糞についてです。有坂さんの鶏糞を入れることで、主に「土の生物性」「土の化学性」の改善、維持が出来ると期待しています(通信394号参照)。じっくりと肥効が現われてくる堆肥とは違い、有坂さんの鶏糞には即効性の有機態チッソが豊富にあります。「有坂さんの鶏糞で作ると野菜が甘い」というのは多くの人が気付いているところです。また、有坂さんは鶏に発酵菌を使った飼料を与えており、鶏舎で2年近く完熟してサラサラになった鶏糞は、水分が加えられると再び発酵菌の活動が始まります。堆肥が多様な微生物を増やし、土壌病害虫を抑える役割を果たしていますが、有坂さんの鶏糞もその一助を担っていると考えています。(つづく)

野菜がすくすくと育ってきています。

 今年は寒暖の変化が激しく、野菜たちも大変そうですが、そんな中でも徐々に暖かくなってきました。写真はジャガイモ畑です。天候のせいか、生育に少し差が見られますが、それでも日に日に大きくなってきています。もうすぐ畝間も葉で覆われて、上からは土が見えなくなってしまいます。今年は、昨年病気が多く出た男爵をやめて、その分、キタアカリを多く作付けました。早く新ジャガが食べたいですね!

News395

旬をおいしく  チンゲンサイ

 チンゲンサイが続きますが、中華風にこんな食べ方はいかがでしょうか?

チンゲンサイとハムのクリーム煮

材料

 チンゲンサイ 2株(250g)
 ハム 30g
 生シイタケ 小3枚
 ネギ(粗みじん) 6cm
 生クリーム 大さじ3
 A
  スープ 1/3カップ
  塩 小さじ1/2
  酒 大さじ1
  コショウ 少々
 油 大さじ1・1/2
 かたくり粉 少々

作り方

  1. チンゲンサイは葉をばらして洗い、大きいものは二つ三つに切る。
  2. ハムは四つ切り、しいたけは軸を落としてそぎ切りにする。
  3. 油大さじ1を熱し、チンゲンサイを炒めて取り出す。油を足して、ネギと②を炒めてチンゲンサイを戻し、Aを加えてひと煮する。生クリームを加え、かたくり粉でとろみをつける。
  4. 焼けたら皿に盛り、オリーブ油をかけて出来上がり(このオリーブ油は香り付けです)。
(「簡単おかずでおいしい献立」 久松育子著より改変)