通信くさぶえ 945号

ようやく雨が降りましたが・・・

 厳しい暑さが続いていますが、先週末は雨が降りそうだと期待していました。ようやく21日(金)の出荷作業中に雨が降ったのですが、物凄い雷と雨でした。ひと月前の7月21日のような畑全体が水浸しになるような豪雨ではありませんでしたが、四方八方を雷雲に囲まれている感じで、雷鳴が鳴り響いていました。

 次の日は、農園の周囲では雨が降りませんでしたが、浅間山の麓の方が真っ黒い雲に覆われていました。その中では、小諸市で農作業中に2名の方が雷に打たれ、病院に搬送後一人が亡くなられるという痛ましい事故が起きました。また、御代田町では強風で飛ばされたビニルハウスと新幹線が衝突して一時運転を見合わせました。

 酷暑の中、雨が降るのを待ち望んでいましたが、このような激しいゲリラ雷雨は本当に恐ろしいです。他人ごとではなく、身の安全を考えて農作業をしなければ、と改めて思いました。

野菜の「初物」、「旬」、「なごり」について

 お盆を過ぎてもこの暑さのおかげで、ハウスのキュウリが頑張っています。露地栽培のキュウリもまだ形は悪いものもありますが、収量が少しずつ増えてきています。「もっと、くさぶえ野菜」のお届け分は確保出来そうもありませんが、出来るだけ多くのお客様に出来るだけ長い期間、キュウリをお届け出来れば、と考えています。

 これはキュウリだけの話ではありませんが、古くから日本では、同じ食べ物でもその食べ物のとれた時期や状態などにより、「初物」、「旬」、「なごり」と呼び方を区別して使い分けていたそうです。

 野菜について考えてみますと、種を播いて育ててきた野菜が大きくなり、収穫時期を迎えて最初にとれ始めたものが「初物」です。まだまだ収穫量も少なく、味もこれからピークを迎えるといった感じですが、ようやく迎えた収穫期を喜びます。そして、収穫の最盛期を迎えて、その野菜の「旬」となります。収穫量も増え、味ものってきて、その野菜の美味しさを存分に楽しむことが出来ます。次第に生育後期になっていき、収穫量も減り、形が不揃いになってきて、味も次第に落ちていきますが、その野菜を「なごり」と呼んで最後まで楽しみます。

 現在は、スーパーなどで野菜を買うことが一般的になり、「旬」の状態のものだけが並ぶようになりました。しかし、野菜を育てていると「旬」の時期はとても短いことがよく分かります。そして、「初物」を味わう喜びや、「なごり」を楽しむことがとても大切なことであることに気付かされます。これらの言葉は、食べ物を育てながら大切に食べてきた日本人の生活から生まれてきたものだ、と思います。

 くさぶえ農園では、「旬」の野菜だけでなく、「初物」や「なごり」のものもお届けさせていただきます。いろいろな顔を持つ野菜をそれぞれ楽しんで味わっていただけたら、とても嬉しいです。

枝豆をお届けさせていただきます。

 雨が降り、枝豆の実がようやく充実してきました。枝豆の「湯あがり娘」は、茶豆風味の美味しい枝豆です。この時期限定の夏の味わいをお楽しみください。鮮度保持のため、枝葉付きでお届けさせていただいていますので、よろしくお願いいたします。