今年は寒さが早くやって来ています。
今年は11月に入ると、最低気温がマイナスとなる日が多くなり、強い霜が降りる日が増えてきました。これから、葉菜類はトマトやキュウリなどの後作としてハウスで育ててきたものに移っていきますが、それまでの間、小松菜や水菜など、今シーズン最後の露地野菜の生育が遅く、なかなか育ってきません。
一方、野沢菜が早くから霜に当たって、美味しく育ってきたようです。信州では、11月に入ると野沢菜を漬けるために、各地で「お菜洗い」と呼ばれる、収穫した野沢菜を洗って漬物の準備が始まります。野沢温泉では、温泉で野沢菜を洗うことで全国的に有名です。
近年、温暖化の影響なのか、霜が降りるのが遅くなる年が多くなり、12月に入るまで畑で野沢菜を霜に当てないと野沢菜漬けが美味しくならない、という話を耳にします。しかし、今年は11月中旬にはしっかりと霜に当たって、柔らかくなり、甘みが増して美味しくなってきています。
旬をおいしく 野沢菜
上述の野沢菜の即席漬けです。漬けてすぐに食べられますが、次第にコクが出てきます。冷蔵庫で1ヶ月ぐらいは保存できます。
野沢菜の切り漬け
材料
野沢菜 500g
塩 15g(3%)
昆布 6g
赤唐辛子 小1本
調味液
塩 10g
しょう油 60ml
みりん 20ml
酢 20ml
黒砂糖 30ml
作り方
- 野沢菜は洗って3cm長さに切る。あればかぶも食べやすい大きさに切り、3%の塩をまぶして重石をし、水が上がるまで半日からひと晩置く。
- 昆布は細くはさみで切り、赤唐辛子は種を取って小口切りにする。
- 調味液を作り、②を加え、①を漬ける。ひと晩ぐらい置くと塩気がなじむ。
■野沢菜は①の下漬け無しでも漬かるが、調味液が薄まりやすくなる。残った調味液は、一度煮立てて、少しずつ調味料を足し、2、3度は使える。
漬け物以外ではほとんど見られませんが、野沢菜は炒めたり、味噌汁やスープに入れたりしても美味しいです。画像のようにパスタも美味しいですよ。地元の方にいただいた、野生のキノコの塩漬けしたものをもどして、野沢菜と一緒に炒めました。上にのっている焦げ目のついた白いものは野沢菜のカブです。葉とは別に鶏肉と一緒にじっくりと蒸し焼きしたところ、普通のカブよりも味が豊かで美味しかったです。
信州の旬の野菜をいろいろとご活用ください。根元にはカラマツの枯れ葉が挟まっていて取りづらいと思います。葉は少し長めに根元を切り取り、その上の部分を調理してください。