通信くさぶえ 527号

ブログを分かり易いように作り変えています。

 今まではブログ上にこの通信を公開して、通信を記録しておくことを第一の目的としていましたが、ここ近年のインターネットの普及を受けて、初めての人にもブログが分かり易いように作り変えています。今まで同様に、過去の通信を検索して見ることが出来ますので、お客様にご活用いただければ嬉しいです。

 ブログ上で、くさぶえ野菜の紹介をまとめ直していますが、ご覧になれない方もいるかと思いますので、通信上でもいくつか紹介させていただきます。

■ミネラル豊富な質の高い健康な野菜

 くさぶえ農園では農薬や化学肥料を使用していません。土壌分析を適宜行い、畑の状態を把握して、肥料の不足や過剰がないように無駄のない施肥設計を行っています。

 肥料は堆肥を主体として、アミノ酸肥料(平飼い養鶏の鶏糞など)やミネラル肥料(マグネシウムや石灰、ホウ素、マンガン、鉄など有機JAS規格に適合した資材を使用)を加えることで、ミネラル豊富な質の高い健康な野菜を作ることを目指しています。この取り組みには、㈱ジャパンバイオファームの小祝政明氏が提唱する有機栽培を参考にしています。このような有機栽培は全国に少しずつですが広がりを見せてきていて、中には平均的な野菜よりも糖度が高く、ビタミンが豊富で、硝酸イオンも非常に低い、といった野菜作りも実践されるようになってきています。

 ミネラル肥料という聞き慣れないものをなぜ使うのか?初めての方は疑問に思うのではないでしょうか。そもそも昔は土にミネラルの補充なんて必要なかったんじゃないか、と私も初めは思っていました。このことについても小祝氏に教えていただきました。

 昔は、例えば江戸時代の農民は夜が明けると我先に河川敷の青草を刈りに行っていたそうです。その青草と人糞などを使って堆肥を作っていました。今と違って、ダムや堤防もなく、河川の氾濫により河川の周囲はミネラルなどが豊富にある肥沃な土地でした。そこに育つ青々とした草にはミネラルが豊富にあり、その青草を使った堆肥はミネラルの豊富な良質堆肥だったと考えられます。そのため、畑にはミネラルを補充する必要がなかったのでしょう。昔の百姓は経験的に青草堆肥の良さを知っていたのです。

 今は、ダムにより土砂は堰き止められ、河川の氾濫原は堤防で狭められていますし、河川敷の草を刈ることもどこでも出来る状況ではありません。

 現在の状況では、畑の土壌を分析して、不足しているミネラルを補っていくやり方が必要だと納得しました。ミネラルが豊富な作物は、現代人に不足しているミネラルを補うことにもなり、食べる人の健康にも関わってくると思います。

 健康な土を作り、健康な野菜を食べることで、人間も健康になっていくのだと信じています。

 また、輪作を行うことを基本として、連作障害を防ぎ、病害虫の発生を抑えるようにしています。

 季節に合った品種や味の良い品種にもこだわっています。種苗屋さんと相談して毎年新しい品種を試しながら、お客様により満足のいく野菜をお届け出来るように試行錯誤を繰り返しています。それぞれの季節に葉物や根菜類などが出来るだけバランスよく入るように心掛けていますが、同じ野菜が続いてしまうこともあると思います。また、値段も決して安くありませんが、消費者の皆様に食べて納得してもらえるような野菜を作っていきたいと考えています。(つづく)