畑を耕すということ・・・その2
前回、トラクターを使うと畑の土を固めてしまい、耕盤を作ってしまうことを書きましたが、それでも広い面積を耕すためには必要なものです。
現在取り組んでいる、太陽熱養生処理を行うと、この耕盤を壊すことが出来ます。また、土の団粒化を進めていくことが出来ます。
太陽熱養生処理のやり方は、元肥を施用してから透明なビニルマルチを張って、適度な水分と温度を保ちながら20~30日程おきます。地温は40~50℃にも上がり、放線菌・納豆菌・酵母菌などの有用な微生物を殖やすことで有害な微生物の勢力を抑え込むという効果があります。また、雑草の種子も温度が上がって死滅してしまいます。
この過程で、アルコール発酵が土の中で行われ、それにより大量の二酸化炭素が放出されると、土中に間隙を作っていきます。この作用がマルチで覆われているため、土中深くへと広がっていき、固い耕盤も壊すことが出来るそうです。
出来てきた隙間を基に、水溶性の炭水化物や微生物、土壌動物の働きによって、土の団粒構造が作られていきます。
実際に昨年太陽熱養生処理を行った後に、ハウスのパイプを畑に刺してみました。すると、太陽熱養生処理を行っていない所には20~30cmしか刺さりませんでしたが、太陽熱養生処理をした所では60cmもパイプが刺さりました!
昔から堆肥を入れると、土がふかふかに柔らかくなると言われてきました。長い年月をかけて、水溶性の炭水化物の豊富な堆肥を材料にして、有用な微生物を殖やし、土の団粒化を作っていった結果だと思います。このような作用を短期間に一気に行うことが出来るのが、太陽熱養生処理の特徴の一つと言えるでしょう。
「微生物が畑を耕す」、「堆肥などの有機物が畑には重要である」、それらの意味がようやく少し分かってきました。(つづく)
納屋に薪ストーブが入りました!
出荷作業を行っている納屋に、今年の初め、ようやく薪ストーブが入りました。納屋では、収穫してきた野菜を調整して袋詰めを行い、それぞれのお客様のダンボール箱に詰めていきます。冬の時期は納屋が寒くて、今までは灯油ストーブで暖をとっていました。
出荷のお手伝いに来ている方の旦那さんが大工で、ストーブの煙突の穴を壁に開けていただきました。また、別のお手伝いの方の家にある、使っていない薪をいただけることになりました。
お正月休みに、息子や妹の旦那さんの手を借りて、自分たちで煙突を取り付けました。いろいろな人達の協力で、ようやく薪ストーブが使えるようになりました。おかげで以前より、心身共に暖かく出荷作業を行っています。