通信くさぶえ 951号

間引きカブをお届けさせていただきます。

 日中は汗ばむような日もありますが、朝晩は寒くなってきて、最低気温が10℃を下回る日も出てきました。天気も安定していて、中秋の名月もしっかりと見ることが出来ました。季節の移り変わりの早さを改めて感じました。また、中秋の名月が必ずしも満月の時ではないことを今回初めて知りました。

 前置きが長くなりましたが、これから間引きニンジンに続いて、間引き大根、間引きカブなどをお届けさせていただく予定です。今週は、間引きカブを毎週の方からお届けさせていただきます。まだカブは小さいですが、柔らかい葉ごと楽しんでいただきたいと思います。なかなかスーパーなどでは見られない、間引きの柔らかい野菜を丸ごと味わってみてください。

今年の「なると金時」は美味しいかも!?

 紫イモの「パープルスイートロード」に引き続き、「なると金時」をお届けさせていただきます。いつもは、腐敗防止と全糖の増加促進のためにキュアリング処理をしてからお届けしていますが、今年の「なると金時」はキュアリング処理を行う前から甘味がいつもよりも強いようです。小ぶりなイモが多いですが、今年はいつもよりも美味しいかもしれません。

 以前、安納芋という甘味の強いイモは、種子島とか暖かい地域の原産で、長野などの高冷地では本来の甘味を持つイモを作るのは難しいという話を聞きました。安納芋だけではなく、サツマイモは暖かく、雨の多い環境での栽培が本来の美味しさをより引き出すそうです。

 今年は、梅雨が長くて雨が多く、また梅雨明け後は猛暑となり、サツマイモにとってはいつもよりも良い環境になったのではないか、と期待していました。これから収穫するサツマイモは、キュアリング処理を行って、貯蔵していくと、より甘味が強くなっていきますが、まずは掘りたてのものを味わっていただきたいと思います。

冬のハウスの準備を進めています。

 キュウリを栽培していたハウスでは、キュウリを片付けて、太陽熱養生処理を行っています。トマトもそろそろ終了となって、冬の畑の準備をしていきます。

 ハウスの冬の準備では、出来るだけ太陽熱養生処理を行うようにしています。元肥を施用してから透明なビニルシートで覆い、適度な水分と温度を保ちながら養生します。ハウスを閉めきると、この時期でもかなりの高温になります。地温は40~50℃にも上がり、放線菌・納豆菌・酵母菌などの有用な微生物を殖やすことで有害な微生物の勢力を抑え込むという効果があります。また、雑草の種子も温度が上がって死滅してしまいます。この過程で、アルコール発酵が土の中で行われ、それにより大量の二酸化炭素が放出されると、土中に間隙を作っていきます。この作用がビニルシートで覆われているため、土中深くへと広がっていき、固い耕盤も壊すことが出来るそうです。出来てきた隙間を基に、水溶性の炭水化物や微生物、土壌動物の働きによって、土の団粒構造が作られていきます。微生物たちの力を使って、畑を耕していきます。

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