通信くさぶえ 883号

暑さは和らぎましたが・・・

 真夏のような暑さは少し落ち着いてきましたが、30日(木)には最低気温が3.6℃まで下がり、霜注意報が出ました。年によっては、この時期に寒くなることもありますが、この気温の変化には人間も野菜も堪えてしまいます。今年はいつも以上に、日中の暑さと朝晩の寒さの差が大きい日が多く、夏野菜などの定植に遅れが出ています。そろそろ梅雨入りも見えてきた様子ですが、朝晩の寒さも和らいでいって欲しいです。

今年は有用菌の利用に本格的に取り組んでいます。

 くさぶえ農園で参考にして取り組んでいる、小祝政明先生の提唱するBLOF理論(Bio Logical Farming:生態系調和型農業理論)に基づく有機栽培では、

 ①植物生理に基づいたアミノ酸の供給

 ②土壌分析・施肥設計に基づいたミネラルの供給

 ③太陽熱養生処理による土壌団粒の形成、土壌病害菌の抑制と水溶性炭水化物の供給

 ちょっと難しいですが、上述の3つの分野が相互的に繋がり、それぞれを深く理解し、実践することで、「高品質」・「高収量」・「高栄養」の作物を栽培することが可能となります。何度となく勉強会にも参加していますが、まだまだ勉強中といった状況で、出来るところから取り組んでいます。

 これらの取り組みに加えて、有用菌の利用を勧められています。例えば、市販の乳酸菌飲料を米ぬかで培養して、ジャガイモ畑に肥料と共に施用することで、ジャガイモの土壌病害で最もやっかいな、そうか病を抑えることが出来ます。この乳酸菌発酵液の利用は数年前から取り組んできました。

 今年は、有用バチルス菌の利用に取り組み始めています。有用バチルス菌は、カビや細菌の増殖を抑える効果が期待出来ます。市販の納豆を水に入れて、黒砂糖を加えて、液温を25~30℃にヒーターで保温をしながら、曝気して培養していきます。この培養液を原液から10倍くらいに薄めて、作物に散布します。

 このような有用菌を利用することで、BLOF理論に基づく有機栽培を行って生育中の作物の防御力をバックアップすることが出来ます。

 これらの取り組みで、より良い野菜作りが出来ることを期待しています。

news883

小ネギをお届けさせていただきます。

 今週から、2月にハウスに種子を直播きして育ててきた小ネギをお届けさせていただきます。種苗屋さんからこの地域の農家さんが栽培した中で生育が良かった品種だと教えていただいた品種です。昨年出来が良かったので、今年も栽培しています。薬味などに使ってみてください。

 一方、葉タマネギは芽が伸びてきていますが、まだまだ美味しく食べられると思います。かたい葉もよく炒めて、葉タマネギを丸ごと使ったチャーハンは絶品です。是非、試してみてください。