通信くさぶえ 849号

台風24号が日本列島を縦断していきました。

 日本列島を縦断していった台風24号は、日本各地に被害をもたらしていきました。お客様の住む地域は大丈夫でしたか?くさぶえ農園では、風は関東地方などよりは強く吹きませんでしたが、キャベツやブロッコリーなどの一部が横倒しにされてしまいました。この後、ある程度は起き上がってくると思いますが、収穫が大変そうです。

 また、かなりの雨が降り、一部のハウスに雨水が流れ込んでしまい、ハウスの土が一部流されてしまいました。このような状況になったのは本当に久しぶりで、秋雨前線と合わせて台風24号の勢力がいかに強かったのか、実感しています。トラクターを使って、土を寄せて、なんとか冬作の準備を進めていきたいと思います。

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冬のハウスの準備を進めています。

 一部のハウスの土が流されましたが、このハウスでは春に小ネギやミニニンジンなどを栽培していました。この冬に小松菜や水菜などの葉菜類を栽培するために、堆肥を入れてトラクターで耕耘して、これから太陽熱養生処理を行う予定でした。その他、キュウリを栽培していたハウスではキュウリを片付けて、太陽熱養生処理を行っています。トマトもそろそろ終了となって、冬の畑の準備をしていきます。

 ハウスの冬の準備では、出来るだけ太陽熱養生処理を行うようにしています。元肥を施用してから透明なビニルシートで覆い、適度な水分と温度を保ちながら養生します。ハウスを閉めきると、この時期でもかなりの高温になります。地温は40~50℃にも上がり、放線菌・納豆菌・酵母菌などの有用な微生物を殖やすことで有害な微生物の勢力を抑え込むという効果があります。また、雑草の種子も温度が上がって死滅してしまいます。この過程で、アルコール発酵が土の中で行われ、それにより大量の二酸化炭素が放出されると、土中に間隙を作っていきます。この作用がビニルシートで覆われているため、土中深くへと広がっていき、固い耕盤も壊すことが出来るそうです。出来てきた隙間を基に、水溶性の炭水化物や微生物、土壌動物の働きによって、土の団粒構造が作られていきます。微生物たちの力を使って、畑を耕していきます。

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長ネギ「なべちゃん」をお届けさせていただきます。

 今週の長ネギは、「なべちゃん」をお届けさせていただきます。「なべちゃん」は、下仁田ネギと普通の長ネギの「根深一本」を交雑した品種で、火を通しても、生でも美味しく、両方の良さを取り込んだ、いいとこどりの長ネギです。しっかりとした旨味のあり、美味しいネギです。色々な料理に使ってみてください。

 長ネギは、これから霜にあたり、甘さが引き出されてきます。「ホワイトスター」と「なべちゃん」を適宜入れ替えながら、今年もたくさんの長ネギをお届けしていきたいと思います。