通信くさぶえ 687号

長雨の後は猛暑です。

 前回の通信では長雨だと書きましたが、台風がやって来て、今度は一転して猛暑の日が続いています。この天候の変化には人間も野菜もついていけません。軟弱に生育した野菜たちは、急に強い日差しと気温の上昇で水分バランスを上手く整えることが出来ず、欠乏症が出てきたものもあります。今週後半には台風11号が日本に上陸する恐れが出てきました。大きな被害がなく、この暑さを一休みさせてくれる程度で過ぎ去っていって欲しいものです。

秋冬野菜の準備が始まっています。

 夏野菜の本番はこれからという時期ですが、もう既に秋冬野菜の準備が始まっています。キャベツやブロッコリーなどの種子播きや、これらを植え付ける畑の準備を急ピッチで行っています。

 画像はニンジンを播く予定の畑で、太陽熱養生処理を行っているところです。この処理後、マルチをはがしたところにニンジンの種子を播いていきます。

 太陽熱養生処理とは、元肥を施用してから透明なビニルマルチを張って、適度な水分と温度を保ちながら20~30日程おくというやり方です。春作では地温がなかなか上がらないため、利用できませんが、秋作では地温が上がり、十分な効果が期待出来ます。

 地温は40~50℃にも上がり、放線菌・納豆菌・酵母菌などの有用な微生物を殖やすことで有害な微生物の勢力を抑え込むという効果があります。また、雑草の種子も温度が上がって死滅してしまいます。

 この過程で、アルコール発酵が土の中で行われ、それにより大量の二酸化炭素が放出されると、土中に間隙を作っていきます。この作用がマルチで覆われているため、土中深くへと広がっていき、固い耕盤も壊すことが出来るそうです。出来てきた隙間を基に、水溶性の炭水化物や微生物、土壌動物の働きによって、土の団粒構造が作られていきます。微生物たちの力を使って、畑を耕していくのです。

 夏野菜は言うまでもありませんが、秋冬野菜も美味しいものをお届け出来るように、しっかりと準備をしていきたいと思います。

News687

新ジャガをお届けさせていただきます!

 今週から新ジャガをお届けしたいと思います。まずは「キタアカリ」の新ジャガです。今年は雨が多かったのですが、疫病に罹らずに元気に育っています。今年は栽培面積も増やしたこともあり、豊作が期待出来そうです!

 是非、蒸かしたり、茹でたりしてシンプルに食べてみてください。新ジャガの風味を存分に味わっていただけると思います。