通信くさぶえ 484号

国の環境保全型農業直接支援が動き出します。

 「環境保全型農業直接支援対策」、聞き慣れない言葉だと思いますが、農林水産省によると、環境保全型農業とは「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」だそうです。そして、「食料農業農村基本法においても、国全体として適切な農業生産活動を通じて国土環境保全に資するという観点から、環境保全型農業の確立を目指して」いるということで、このような農業を営む農家への直接支援が動き出しました。

 「直接支払制度」は、アメリカやヨーロッパの農業保護政策の一つであり、有機農業への支援も含めて重要な役割を担っています。この制度の日本版を目論んでいるものと思われますが、様々な問題点が指摘されています。この問題点については時機を見てこれからの通信で紹介したいと思いますが、兎にも角にも、有機農家も対象となる制度が始まったことは画期的なことだと受け止めています。日本においても有機農業への関心が高まってきた現れだと思います。くさぶえ農園もこのような動きに参加しながら、有機農業が普及するためのより良い制度になるように働きかけていきたいと考えています。

 興味のある方は、農林水産省のホームページの環境保全型農業関連情報をご覧ください。URLは、http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/です。

梅雨らしい日が続いています。

 かなりまとまった雨が降り、今年は梅雨らしい日が続いています。今年も寒い日が多く、野菜の生育が遅れていましたが、ようやく気温も上がってきました。セミの声も待ち構えていたように一斉に鳴き出しました。野菜たちもグンと大きくなってきました。農園では麦の開花の時期を迎えました。

News484

アンケートからお客様の声を紹介します。

 こんにちは。いつもおいしいお野菜をありがとうございます。福島原発であのようなことになってしまって、安全な食に非常に関心が高まっていますね。静岡は他人事ではなく、浜岡の原発について先日も集会があり、行ってきました。我々60代の世代は知ってた、知らなかった、関係なく、原発に関しては責任がある立場です。子や孫の代にこんな負の遺産を残して、一体日本人はどーなってしまうのか!東海地震と併せて非常に危機感をもっています。食べることが生命をつないでいく事、安全、安心・・・空気も水も土も!!大切ですよね。

 今回もお一人紹介させていただきます。アンケートの記入欄が足らずにすみませんでした。それでもお気持ちは伝わってきました。「食べることが生命をつないでいく」ということは生きていくために基本となる重要なことです。野菜をお客様にお届けするということは、命ある野菜をお届けして、お客様の命の糧にしていただくという大切な仕事なんだ、と農業に携わる者として改めて思いました。